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小牧市障害者団体連絡会通信 「つながって→ひろげる」
2021年2月 NO.6
●オンラインでの活動へのチャレンジ 共同代表 山中和彦
市民活動は、仲間がいっしょに活動することで、信頼が生まれ、共感が広がり、活動が継続し、発展していくものです。その「いっしょに活動する」という活動のベースとなるところが、新型コロナウイルスによって制限されてきた1年でした。
2度の緊急事態宣言では、活動の場所となるふれあいセンターやこまき市民交流テラスの集会室が使用できないことになりました。ビジネスの場では、zoomやTeamsなどのオンライン会議や研修が急速に広がりました。私たちも、昨年春の助成金申請に間に合いましたので、市民活動助成金を使って、オンライン会議を積極的に取り入れることにしました。
会員が在宅で打ち合わせや研修に参加できるのであれば、障害のある人やその家族にとって負担が減ることが考えられ、新型コロナウイルスが落ち着いた場合にも有効だと考えられます。
一方で、私たちの仲間には、耳が聞こえにくく文字情報が必要な方、目が不自由で新しいアプリの操作の取得が難しい方、そもそもパソコン、スマホなどのIT機器が全く苦手な方がいて、ビジネスの場よりもすこしハードルが高いといえます。
11月15日の集まりのときは、緊急事態宣言の谷間であったので実際に集まることができました。スマホやパソコンを持ち寄ってzoomアプリのインストールをするなど、zoom会議ができる環境を整えるよう取り組みました。1月24日は、それぞれ在宅からアクセスし、リアルタイム字幕をつけることにもチャレンジしました。
この日は、字幕が早く切り替わり読みとりきれないという課題がみつかり、再チャレンジとなりました。その後の「研究」の結果、次回の
集まりのときには、問題なくできる見通しです。
来年度は、まずは会員のなかでzoomなどのオンライン活用を定着させることができれば、市民のみなさんに障害のことを知ってもらうことをオンライン研修などで実施できるようにしていきたいと考えています。そのオンライン研修も、字幕、手話をつけるなど、バリアフリー研修の実施手法を研究して、市民のみなさんに提案していきたいと考えています。
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●団体活動報告
★小牧市難聴・中途失聴者協会
コロナ禍で今年度の例会は7月からとなり、再度の緊急事態宣言中ですが、11月は「れきしるこまき」見学と広場で間隔を空けて昼食を取り暫しおしゃべりを楽しみました。集合場所のふれあいセンターへ思いもかけず、小牧歴史ガイドボランティアの方がきてくださり、道すがら史跡を解説していただき小牧山をより深く知ることができました。
参加者から「身近すぎて見学したことなかった」「要約筆記者のお蔭でアナウンスの説明が良く分かった」等感想をいただきました。
12月は既成のスケジュール手帳に花のシールや押し花を配し「世界で1つだけの手帳」を作りました。1月の新年会はコロナ感染者が増えてきて、高齢会員ばかりなので中止し、2月は緊急事態宣言でふれあいセンターが借用できず中止。3月は何とか開催して、会員の元気な顔に会えることを願っています。
新型コロナウイルスワクチン接種の際に、聞こえない私たちの不安は大きく、問診順のカードやコミュニケーションボードの作成・筆談対応等を記した要望書を、2月18日、市長あてに提出しました。
コロナ禍の中でも、楽しいひと時を共に過ごし、ストレス解消の場となるようにこれからも活動していきたいです。(古木)
※(写真1)紅葉する小牧山の散策を楽しむ会員。
※(写真2)「世界にひとつだけの手帳」。2021年は楽しいたくさんの予定が書き込める1年になることを願って。
★小牧市肢体不自由児者父母の会
コロナ禍のため、今年の行事は軒並み中止でしたが、子ども達にどうしても『楽しいひととき』をプレゼントしたくて、12月20日(日)ふれあいセンター3階大会議室において、「さわやかクリスマスコンサート」を行いました。
2週間後の健康観察までが行事だと皆さんにお願いし、感染症対策にフェイスシールド、マスク、アルコールジェル、除菌ウエットを各家族ごとに配布し、入口での検温、アルコール消毒を徹底するなど、本当にいろいろ大変でしたけれど、子どもたちからは「今年は本当に何にもなかったので、うれしい」と大変好評で、役員一同頑張ってよかったなと思いました。
今は、さらに状況が変わっていますので、安全のため自粛する事も考えていますが、安全を配慮しながら、活動を続けていきたいと思います。(上田)
※(写真)音楽療法士の先生方を招いてのクリスマスコンサートの様子。天井に星空が映し出された幻想的な雰囲気の中で、素敵なひとときを過ごしました。
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★こまき視覚障がい者の会
緊急事態宣言が発令されるのではないかと、関係者誰もがドキドキしていた12月12日でしたが、しきの会と合同で「Christmas special event」を行うことができました。小島 怜さんのピアノ演奏と細めんトリオのクリスマスメドレー(写真①)や、ちんちくりんのライブもあり大いに盛り上がりました。その後は、おしゃべりサロン主催でiPhone、点字、デイジー図書の各ブースを設け、来場者の方々との交流を持つことができました(写真②)。
市民交流テラスを通して会場ボランティアも募集し4名の方が、また普段お世話になっているボランティアの方々も受付などで協力して下さり(写真③)、送迎のためガイドヘルプ友の会から7名が(写真④)、撮影や音響のためのスタッフもしきの会から参加され、本当に多くの方々のご協力をいただくことができました。
また、これをきっかけとした交流が始まったことは、何物にもかえがたい収穫であったと思っています。当事者とそのご家族、同伴者を含めると30名以上が来場し、オープンスペースのため通行中のお客様も立ち止まり聞いてくださいました。当会だけではできなかったことですが、しきの会と合同で行ったことによって実現できました。(水谷)
※(写真1)クリスマスコンサートの様子。
※(写真2)Iphone、点字、デイジー図書のブースで来場者と交流する会員。
※(写真3)受付などを手伝うボランティアのみんさん。
※(写真4)小牧駅からの送迎をするガイドヘルプ友の会のみなさん。
★しきの会
新型コロナウィルスへの懸念から、新たな企画は立てれずおりましたが「こまき視覚障がい者の会」に声をかけていただき、ワクティブこまきにて12月にクリスマスイベントを共同開催しました。わたしたちしきの会は音楽を担当し、ギター、バイオリン、ピアノを生演奏。久しぶりの音楽ができる機会でしたのでメンバーもとても気合を入れ、心を込めて演奏しました。
新型コロナウィルス登場から早一年。ワクチン接種が日本でも始まろうとしています。新しい生活様式の中、しきの会らしい“おもしろい・楽しい企画”を練り、参加者のみなさんが笑顔いっぱいで集える場を安心な環境で開催できることを心から願っています。(関)
※イベントのお知らせ
イベント名『こまき山街道フェス』。日時は3月27日(土)と28日(日)。場所はラピオ南西角特設ステージ(屋外)。内容は小牧にぎわい隊が開催する「てくてくalko 城見市」内イベント。『こまき山街道フェス』という名で音楽イベントをしきの会が企画。2日間に渡り計10組以上の音楽ライブパフォーマンスをします。28日にはしきの会内バンド「休みの国楽団」の演奏がありますので、ぜひ音楽を楽しみにお越しください!!
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★ここばりこまき
1月30日に定例会を行う予定でしたが、愛知県に緊急事態宣言が発令されたため会議は中止となり、今のところ活動が止まっています。先回も報告したように、「発達障害」をテーマに、当事者や家族の思いを伝える取り組みを考えていて、ご家族から学ぼうということで定例会の準備をしていたのですが残念です。
メンバーともしばらく会えていないので、新年度は仕切り直して、コロナと付き合いながらもここばりらしい活動ができるとよいと思います。この期間、ここばり単独の活動はできませんでしたが、団体連絡会のzoom会議に参加したり、こまき視覚障がい者の会の活動(iphone講座)のボランティアに参加したりと、他団体とつながっているメンバーもいます。
そこから学ぶことや元気をもらうことも多く、あらためて他団体とつながることの大切さを感じているようなので、それをまた他のメンバーに伝えてほしいと思います。(御手洗)
★小牧市おもちゃ図書館きらら
2020年12月20日(日)、きらら恒例のピアノコンサートを開催しました。本年度は6家族限定で1時間のみのクリスマスコンサート。ひかり音楽療法士太田奈美先生のお姉さん、篠田美佳さんにお願いいたしました。入り口で子どもたちには、手作りのお星さまのプリントマスク(トナカイの真っ赤なお鼻付き)とトナカイになれちゃう変身アイテムをプレゼント。
オープニングには、きららメンバーがハンドベルで『パプリカ』を演奏しました。かなりの緊張感が漂っていたと思いますが…(笑)。その後は篠田さんのピアノ演奏&音遊びです。
アナ雪の『レットイットゴー』にあわせて白い大きなスカーフがゆっくり会場を漂っていくと、みんなみんな笑顔!それからクリスマスソング、LISA『炎』やビートルズ『Let It Be』の弾き語り。『アンパンマン』では鈴・マラカス・タンバリンの合奏で大盛り上がり。トーンチャイムやタッチベルで和音演奏も…。かわいくて、かっこよくて最高でした。
今年度の「きらら」はこれまでのような活動はできませんでしたが、「おもちゃ図書館」が安心して遊ぶことのできる貴重な場所であり、心の居場所になっているお母さんや子どもたちがいることを改めて感じることができました。これを機にみなさんの声を生かして、さらに充実した活動ができるように見直していきたいです。小さな声、新しい声を聞かせてください。(船橋)
※(写真1)趣向を凝らしたプログラムで、楽しませてくださった篠田先生。
※(写真2)トナカイになれちゃう変身アイテム姿でダンスを披露してくれた女の子。
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●お便りコーナー(日々の暮らしの中で感じたことや体験したことなど、みなさんからのお便りをお待ちしています。気軽にお寄せください)
★通信「ぶらこまきNo.3」でトライしたこと、気づいたこと(こまき視覚障がい者の会 山下富美代)
当会が発行している通信を、今回はじめてカラー刷りで作ることになり、インターネットで印刷注文をすることにしました。弱視の私にできるか?!と思いつつも、自分でできることはやってみよう!何事もチャレンジ精神!と考え、団体連絡会を通じて知り合った、ここばりこまきの平手さんにサポートをお願いしました。
私たちは音声読み上げソフトを使い記事を作成します。色は一番見やすい白黒を使用。弱視の水谷さんが記事と写真をレイアウトし、誤字脱字はWindowsの拡大鏡を使い、画面の拡大・白黒反転をし、一文字ずつ矢印キーを動かしながら音声の読みを確認します。全盲のライター山内さんは音声の読み上げだけでチェックをします。皆、読み上げだけなので漢字の間違いが多いのが常です。
そこで、平手さんにメールで原稿を送り、誤字脱字のチェックをお願いしました。すると、PDF形式の中に訂正箇所が赤で書き込まれたものが返信されてきました。PDF形式は音声読み上げソフトで読める部分と読めないところがあるため、印刷して拡大器で一文字ずつ確認して修正箇所を探していくことに。見えたらなぁ…パッと見てどこにあるかわかるのにと思いながら文字を辿りました。
次にコンビニに試し刷りに。一緒に印刷に行きます!と意気込んだものの、実際はタッチパネル(音声案内なし、画面見えない)、お金の投入口、紙の排出口、連れて行ってもらわないと、そもそもコピー機の場所もわからないという散々な結果に。でもなんだか楽しかった。
インターネット印刷注文では、トップページから見積もり画面をだすこともできない。音声読み上げソフトでは「リンク」としか読まず、いろいろなページを開いては閉じて。それでも、なんとか見積もりができ、これで注文できるかと思ったら、完成状態を確認する画像がでるらしいが見えず・・・(笑)。もうここまで頑張ったので、印刷の注文は平手さんにお願いしようと決断しました。諦めも大事です。
今回の体験で、自分の出来ること出来ないことを知ることができ、またお手伝いをお願いするために整理をし「この部分をお願いします」とはっきりさせることや、よく話し合うというコミュニケーションも大切だと感じました。私のやりたい希望を尊重し、長い目でつきあって下さった平手さんに感謝しています。おかげさまで素敵な「ぶらこまきNO.3」が出来上がりました。一人でも多くの皆さまに手にとっていただき、読んで見てくださると嬉しいです。平手さん、また次号もよろしくお願いします!
※(写真)通信「ぶらこまきNO.3」
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★お手伝いで学んだこと、気づいたこと(平手)
こまき視覚障がい者の会の山下さんより、通信づくりのサポートを引き受けたものの、最初は互いにちょっと遠慮がち。誤字脱字のチェックも、わかりやすいと思った方法が実はかえって山下さんの手を煩わせたと後から知り、コミュニケーション不足だったことを大いに反省しました。
そもそも弱視のみなさんが、どのようにして通信を作られているのか、以前から気になっていました。私も団体連絡会の通信づくりを担当しているので、誤字脱字もさることながら文書や写真の配置など、全体のバランスを見る作業もとても重要で、見えづらい中での困難さを想像していたからです。そこで、これまでどのようにして通信を作られてきたのか尋ね、どの部分をどうサポートしてほしいのかを教えてもらい、私の方からも提案しながら作業をすすめていきました。
また、お手伝いと言いながらも私がやりすぎてしまわないか心配だったのですが、それもコミュニケーションをよくとることで解決しました。
一方、一緒に行動する中で、見えづらいことの不便さを知り、日々不安と緊張の中で生活されていることを肌で感じました。今まで何気なく利用してきた近所のコンビニのコピー機も、ツルツルで無言のタッチパネルを前にして、まだまだ世の中の様々なものは見えることが前提で作られているのだと、あらためて気づかされ考えさせられました。
同会のバイタリティーあふれる活動は、目を見張るほど。その発信のお手伝いを通して私も多くの刺激をもらっています。山下さん、こちらこそどうぞよろしくお願いします!
★BeMyEyes その後(山中)
目の見えない方の代わりに見てさしあげるBeMyEyes、通信No.4でご紹介してからも何度かお手伝いする機会がありました。洗濯機のモード設定を見て欲しい、加湿機のお手入れの方法を確認して欲しいというようなことでした。あるときは、スーパーでパック入りのお寿司を買いたいけれど、値段とネタが何か見て欲しいというリクエストがありました。北陸の方なのか北海道の方なのか、ほんとに美味しそうなお寿司が並んでいました。
また、今日は、とても楽しそうなリクエストがありました。「これから30分、街を歩きますが、30分時間ありますか?」。つれあいと買い物中でその時間がとれなかったのですが、お付き合いできたら、きっときっと楽しい時間だったろうと思います。
●小牧市障害者団体連絡会加入団体(50音順)
正会員(7団体)犬山・小牧地域腎友会、ここばりこまき、小牧市おもちゃ図書館きらら、こまき視覚障がい者の会、小牧市肢体不自由児者父母の会、小牧市難聴・中途失聴者協会、しきの会
賛助会員(5団体)小牧市聴覚障害者福祉協会、小牧おひさまクラブ、手話サークルおてだま、手話サークルふたば、 全国障害者問題研究会小牧サークルかざぐるま
●小牧市障害者団体連絡会通信 2021年2月発行
〒485-0811 小牧市光ヶ丘1-1 アクシス光ヶ丘4-403(山中)
メール mail@komaki-sdr.sakura.ne.jp
ホームページ http://komaki-sdr.sakura.ne.jp
視覚障害のある方へ、ホームページに本通信のテキスト版があります。
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