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小牧市障害者団体連絡会通信 「つながって→ひろげる」
2020年11月 NO.5
●市役所新入職員向け“協働”研修事業に参加して 共同代表 古木茂代
7月30日・8月27日の2日間、市役所本庁 舎で行われた“協働”研修事業に(特)こまき市民 活動ネットワークより依頼を受け、共同代表の山中さんと古木が参加しました。
1回目は、「市民活動とは何?」など行政と市民が力を合わせて働けることの基本を考えてもらうために、多くの資料が用意され、私も学ばせていただきました。
当会会報「つながって⇒ひろげるNO.4」も全員に配布しました。
市民活動団体として、アレルギーの子どもを持つ親の会、外国人に日本語やマナーを教える団体、そして当会の親切なワークシートが用意されていました。それぞれの団体が活動内容を話し、その後、各グループに分かれて、意見交換をしました。
聴覚障害者の情報保障として、音声文字変換が必要なことを理解していただくために、音声認識アプリ「UDトーク」を前のスクリーンに映し出し、参加者に見ていただきました。このときは、UDトークがほぼ完ぺきに皆さんの発言を文字に変換してくれて、上手くPRができたと思います。
2回目は、岩倉市職員を招いて「職員の枠をこえて…活動事例」の発表と市民活動団体と一緒に協働による解決策を1回目と同じメンバーでグループ討議をしました。当会についての感想として「個々でできないことをみんなでやるという取り組みがすばらしい」「市内に約6000人もの障害者がいるとは知らなかった」
「障害者団体の活動をより多く知ってもらう為に職員が団体の活動に知識を深めていきたい」「喜びを感じた瞬間はどんなときか」などなど。新入職員が対象なので、柔軟な頭で受け止めてもらえたと思います。私たちも市役所に足を運び、共にやれそうなことを提案していけたら素晴らしいなぁと思いました。
また、問いかけにもありましたが、個々に活動する障害者団体に上手くアプローチする方法を探っていかなくては…と感じました。今回の研修会に呼んでもらい、市の職員に聴覚障害者の情報保障の方法を知ってもらういい機会となりました。今後の市主催講演会で活かされると嬉しいと思っています。
※(写真1)新入職員の皆さんを前に、会の活動内容や取り組み、課題などについて発表する山中・古木両代表。
※(写真2))2回目の研修。「お互いの強みを活かして、小牧市の課題を解決してみよう!」というテーマで話し合ったあと、コメントを発表する古木代表。
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●定例会レポート
連絡会では2カ月に1度、定例会を開催しています。11月の定例会では、新型コロナウイルスにより集まれない場合の対応策として、ZOOMを使ったオンライン会議の練習をしました。
どちらかと言えばデジタルに弱い面々。重い腰を上げてのスタートでしたが、案ずるより生むが易し。アプリをダウンロードし、手順を教えてもらいながら、ミーティングに参加するところまでたどり着きました。と、ここで時間切れ。初回の練習はここまでとなりました。若干の不安はあるものの、あとは実践あるのみです!
オンライン会議の活用は、これまで重度の障がいのあるお子さんの介護などで、定例会に参加が難しかった方も参加しやすくなるというメリットがあります。ただ、アプリの使用には費用がかるため、使い方を工夫する必要がありそれが課題です。(平手)
※(写真1)スマートフォンやパソコンを使ってZOOMの練習をしている様子。
※(写真2)ZOOMミーティングの画面。
●団体活動報告
★小牧市難聴・中途失聴者協会
8月は、毎年定例会はお休みをします。9月の定例会は、会員は講師になって「遊字」を楽しみました。2か月ぶりに皆さんが元気な顔を合わせて、思い思いに筆を運びました。「やっぱりみんなで集うのは楽しい!」。転入された高齢難聴者が「友達が欲しい」と福祉課へ問い合わせをされて、当会を紹介されたと参加されました。 明るい笑顔を取り戻していただけることを願っています。10月は5年ぶりに福祉課から職員を招き、福祉行政、特に聴覚障害制度を学びました。私たちにとって要約筆記派遣の申請資格の有無は生活の質にもかかわります。
「障害者手帳がなくても派遣対応ができるので、必要なときは福祉課に相談してほしい」とのこと回答をいただき、手帳のない会員も安心できます。会員以外にも、お知らせしたいなぁと思いました。 (古木)
※(イベントのお知らせ)耳の不自由な方の交流会。参加費無料。申込不要。日時 2020年12月19日(土)10:00~正午、会場 ふれあいセンター3階大会議室、問合先 FAX73-9433、 mail furuki@pop16.odn.ne.jp
※(写真2枚)9月の定例会で「遊字」を楽しむ会員のみなさん。
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★犬山・小牧地域腎友会
◆1.犬山市のさら・さくらで『秋桜健康福祉まつり』が中止になり、『秋桜健康展』にパネル展示をしました。
例年11月の第1日曜日に、犬山市で行われていた『秋桜 健康福祉まつり』が中止となった為、今年は、『秋桜健康展』が開催され、パネル展示となりました。展示展の開催期間は、令和2年10月29日(木)~11月1日(日)の予定でしたが、8日(日)迄延長しました。
展示については、令和2年10月27日(火)に犬山市のさら・さくらにてパネル展示をしました。パネル展示の内容については、日本腎臓病協会と愛知県腎臓病協議会の協力により、腎臓病についてのポスターを4枚使用し、後は当会の紹介のポスターを1枚使用し、展示しました。
◆2.小牧市の小牧市役所で行われた、令和2年度 ワクティブこまき協働啓発事業の『まちを育む 市民と行政の協働交流会』に参加しました。
小牧市の小牧市役所 本庁舎 601会議室にて行われた、『まちを育む 市民と行政の協働交流会』に参加しました。参加者は、市民活動団体13団体と市役所の17係の人達が集まりました。意見交換会は、『安全・環境』、『健康・福祉』、『教育・子育て』、『文化・スポーツ』の4分野で6チームに分かれて開催されました。当会は、『健康・福祉』に参加しました。
内容としては、小牧のいいところ、よくしたいところを各自挙げて、それに対して、いいところを伸ばすアイデアとよくしたいところをよくするアイデアを挙げて参加者で検討する。そして最後に纏めて発表をする。我々が行っていきたいCKD対策の啓発活動については、『小牧市民まつり』に参加するとか、『介護』、『福祉』等に参加する等の意見を頂いたので、来年度以降の小牧市での行事として検討していきたいと思います。(河合)
※(写真)さら・さくらでのパネル展示の様子。
★小牧市おもちゃ図書館きらら
これまでは年に数回、「あそぼうDAY」で、みんなで楽しく過ごせるような催しを行ってきました。魚釣りや輪投げやたくさんの屋台を並べてお祭りごっこをしました。船を浮かべたり水鉄砲でかけっこしたりしてプール遊びをしました。ハロウィンパーティー、鍋パーティなどもしました。でも今年はできずにここまで来ました。でもでも、12月20日に、ピアノコンサートを開くことに決めました!!今はその準備中です。いつも以上に慎重に意見を出し合い、できること、注意することを考えています。時間はいつもの半分になります。
みんなで歌うことはできません。踊ることもできません。お友達の近くに座ることもできません。そんな中でより楽しいピアノコンサートにするために、スタッフのハンドベル演奏も考えました。衣装も考えています。お土産も一工夫。まだ試作段階ですが、手作りにしてみなさんに愛を届けようと思っています。みんなで楽しい時間が過ごせるように取り組んでいます。(船橋)
※(写真2枚)「障害や発達に不安のあるお子さんを対象に、おもちゃの貸し出しや、遊びの企画(あそぼうDAY)をしています」の文章とともに、棚に並んだおもちゃの写真。
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★小牧市肢体不自由児者父母の会
コロナのせいで色々な活動が軒並、中止になりました。でも、そういった事情の中でリモート等の利用をすすめる良いタイミングになりました。役員会もLINEを利用したり、県の『わいわいカーニバル』もZOOMとYouTubeでの配信を行いました。出来ることなら、みんなの顔を見て、話をしたいですが、コロナが終息するまでには、時間が必要そうです。
これからも、感染リスクの高い子供達が安心して集まれるようになるまで、充分な注意をしながら、試行錯誤ですが、会を続けていけるように、頑張っています。 …マスク生活がこんなに続き、『当たり前』の普通の事になっているのが、個人的には驚きです(T^T) (上田)
※(写真)リモートで行われた『わいわいカーニバル』の様子。
★しきの会
いつもは「集う」活動中心ですが、この秋は「集わず」みんなで“繋がる”試みに挑戦!10月から11月にかけて3回講座『オンライン休みの国』を開催しました。日本各地で福祉の支援をされる団体代表者のお話を伺う企画です。各団体の地(東京・島根・福岡)とワクティブ小牧会場を中継し、参加者はzoomを利用して交流、そして同時にYouTube配信までしてしまう!後に見返せる様にYouTubeでアーカイブ!!・・・と、初×初×初×初の取り組みとなりました。
◆SOCIAL WORKEERZ代表TOMOYAさん(NHKはじめTV出演多数のダンスグループ)
音楽とダンスをコミュニケーションツールとして、あらゆる人が社会参加できる場所を作り続けることをモットーとする支援活動。→当事者ダンサーがとても明るく社会へ自らのスタイルを発信されていて、当事者や支援者が「障害」へのイメージを打破すべく魅せる事の重要さを学びました。
◆できわかクリエーターズ 代表引地さん(作業療法士)
重度障害児(者)が教育と社会参加の機会損失を防ぐために、ICT機器を用いて可能性を最大限に引き出すための支援活動。→意思発信が難しいとされていた方々の生活QOLが格段に向上している現場を知り、あきらめない支援者の存在と怖れずに新技術であるデジタルを活用する事の有効性は非常に大きいと判りました。
◆工房maru 代表吉田さん(障害福祉サービス事業所)障がいある人には人や社会との関わりの中で何らかの役割が必ずあるということを信じ、否定せずあきらめずアイデアを出し合い、生み出される作品やアートに取り組む障がい者の姿を世の中へ発信する支援活動。→お話の中で「支援は2者間で完結するものではなく(完結させちゃいけない!)、支援する人が社会と関わってこそ、私たちの支援は活かされる」との言葉にまさにその通りだと強く共感しました。
しきの会はこの先どのような支援活動ができるだろう。と先駆する団体のお話を聞いて自ら問いながらも、これまでの取り組みである『障がいがあってもいきいきと生活される“その人の魅力”が出せる場を作っていく事』をスタッフ一同再認識しました。
9月には、オンラインプラネタリウムを開催し、心穏やかに素晴らしい星空と素敵な時間を山梨・岐阜・愛知をつないで共有しました。ケーブルTVで取り上げていただきました。11月には、はじめて市内小学校の「福祉実践教室」の講師依頼をうけ授業を受け持ちました。内容や構成に工夫を凝らし、多くの児童・先生から好評をいただけました。(関)
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★ここばりこまき
今年2月8日に、ここばりこまき「当事者から学ぶ」企画で、視覚障害の方のお話を聞いて以来、コロナ禍で活動休止。7月から2ヶ月に1度の定例会を再開しましたが、感染予防のため少人数での会議です。今年度は、ここばりメンバーの関心事や、不安に思っていることを話そうと言うことで、9月12日には障害者年金のこと、将来自立してほしいという親の願いや親亡き後の心配、成年後見のことやグループホーム、生活基盤を作ることやお金の管理について等、いろいろな不安が話されました。
また、11月14日には、年度内にできるかどうかはわからないが、障害について伝える活動を続けようということで、「発達障害」をテーマに準備をすることを話し合いました。発達障害についての説明や当事者・家族の思いを多くの人に知っていただけるような内容を検討していく予定です。ビデオ配信を検討中!たくさんの人に見てほしいです。(御手洗)
★こまき視覚障がい者の会
視覚障がい者が安全に行動できるよう、小牧市内の音響信号の設置を見直そうと小牧警察署などに働きかけをしていたところ、『高度化PICS』搭載の信号機で安全通行のための専用アプリが使用できることを知りました。そこで、すでに設置されている静岡駅前で7月に体験会を開催。広報誌、Facebookにも紹介してきました。しかし、諸々問題点があることがわかり、8月、愛知県議員会館にて県議員同席の上、日本信号様と意見交換を行いました。
その後、年内に改善改良されることを受け、愛知県盲人福祉連合会を通し県内に導入されるよう要望書を提出する段取りでしたが、国が来年度に2000機の導入を決めたと言う報道があったため、現在は動向を見守っているところです。
会では発足当初からIT化時代の訪れを感じ、視覚障がい者がiPhoneを使えるようになることを目的とし活動をしています。9月26日、11月7日とiPhone講座を開催しボランティアの方々の協力を得て大変良い成果が得られたので、定期的に開催をと考え計画しています。(水谷)
※(イベントの案内)こまき視覚障がい者の会と、しきの会によるクリスマススペシャルイベント。参加費無料。申込不要。会場 こまき市民交流テラス ワクティブこまき(ラピオ2階)。日時 2020年12月12日(土)。13:30~14:30 クリスマスLIVE 14:30~15:30 おしゃべりサロン、
※(写真1)静岡での体験会で、静岡駅から県庁方面への往復約1.5kmを歩いて、専用アプリの動作や操作性を確かめたときの様子。
※(写真2)介護者・ボランティアを含め23名が参加した11月のiPhone講座の様子。
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●お便りコーナー(日々の暮らしの中で感じたことや体験したことなど、みなさんからのお便りをお待ちしています。気軽にお寄せください)
★「iPhone講座」を見学して
9/26(土)「こまき視覚障がい者の会」主催の「iPhone講座」を見学させていただきました。事前に予約もせず、突然お邪魔したにもかかわらず、あたたかく迎えてくださいました。 Facebookで拝見している永徳さんにお会いできたのも感激でした。音声入力アシスタント機能「siri」の使い方、「ボイスオーバー」をオンにして音声で携帯を便利に使いこなす方法。その他、どんなアプリが使いやすいかなど、皆さん熱心にiPhoneを操作されていました。
永徳さんは、参加者からの質問にも丁寧にわかりやすく答えていらっしゃいました。ご自身が実際に活用していらっしゃるので説得力も感じました。参加者のみなさんも、とても積極的で驚きました。私はスマホを上手く使いこなしている方ではないので、新しい発見もあり、とても勉強になりました。
私は、声のボランティア「かっこう」に所属しており、視覚障がい者の方に、「広報こまき」「こまき市議会だより」「社協だより」の他、依頼図書の音訳などを行っています。私たちが、視覚障がい者の為の音訳ボランティアに関わった約38年前とは、劇的に状況が変化しています。情報の多さ、それを伝えるITなどの技術、なによりその情報をもっと知りたいという利用者さんの気持ち。私たちも、もっと学ばなければと思います。
講座を見学して、以前読ませてもらった詩の「目があっても見ているとは限らない」という一節を思い出しました。しっかりと見て考えて、利用者さんに伝えていこうと心から思いました。声のボランティア「かっこう」加藤
※(写真)こまき交流テラスの多目的室で、参加者が机に並ん座り、講座を受けている様子。
●編集後記:先日、視覚障がいのある方たちと食事をしたときのこと。料理を運んできたお店の方が、トレーの上に何がのっていて、その中には熱い器があって、こんな形をしていて、と、わかりやすいように言葉を選びながら説明してくださいました。それは当たり前のことなのかもしれないけれど、やさしい心づかいにふれ、あたたかい気持ちになりました。コロナ禍の淡々とした日々の中、心に残る情景でした。(平手)
●小牧市障害者団体連絡会加入団体(50音順)
正会員(7団体)犬山・小牧地域腎友会、ここばりこまき、小牧市おもちゃ図書館きらら、こまき視覚障がい者の会、小牧市肢体不自由児者父母の会、小牧市難聴・中途失聴者協会、しきの会
賛助会員(5団体)小牧市聴覚障害者福祉協会、小牧おひさまクラブ、手話サークルおてだま、手話サークルふたば、 全国障害者問題研究会小牧サークルかざぐるま
●小牧市障害者団体連絡会通信 2020年11月発行
〒485-0811 小牧市光ヶ丘1-1 アクシス光ヶ丘4-403(山中)
メール mail@komaki-sdr.sakura.ne.jp
ホームページ http://komaki-sdr.sakura.ne.jp
視覚障害のある方へ、ホームページに本通信のテキスト版があります。
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