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小牧市障害者団体連絡会通信 「つながって→ひろげる」。
2024年12月発行。17号。
●協働提案事業「投票支援の見える化プロジェクト」が採択されました。共同代表 山中 和彦
前号でお知らせしたとおり、小牧市の協働提案事業に応募して、10月16日付で市から採択の通知をいただきました。
協働の担当課は、小牧市選挙管理委員会事務局です。事業名は、「投票支援の見える化プロジェクト」としましたが、幅広く選挙のバリアフリーの推進について担当課と協働できればと考えています。
この決定にかかる審査は、市の職員で構成される「協働のまちづくり実務者会議」と、有識者で構成される「小牧市市民活動促進委員会」でなされたということで、それぞれコメントが付されています。長くなるので、後者の委員会のコメントのみ紹介します。
≪小牧市市民活動促進委員会コメント≫
・障害の内容は多岐にわたり、その支援への意見も多種多様なものとなることが予想される。提案団体にはその調整・ファシリテートを期待するが、対象・手法の設定などについて丁寧な対話を行い、社会福祉協議会や福祉部局とも意見交換を行いながら、事業を進めてください。
・実施方法等を詰めきれていない部分が多いため、よく協議して目的を達成できるように進めてください。
・時間のかかる取り組みだとは思いますが、提案団体と選挙管理委員会事務局のみの協働に留まらず、庁内他部署や、様々な市民団体、当事者の協力を得ながら、より多くの障がい者の投票行動を促すためがんばってください。以上。
このコメントにあるとおり、担当課と私たち団体連絡会とのていねいな対話が必要であると同時に、多くの関係者、市民を巻き込んで幅広いみなさんとともに、共感を得られる取り組みとしていきたいと考えています。
そこで、まずは、多くのみなさんから投票支援の実情をお知らせいただきたいと考えています。
ある障害者向けのグループホームを運営されている事業所の方が、Facebookに投稿されていました。そのグループホームには、住民票がA市にある利用者とB市にある利用者がそれぞれおられたので、それぞれの市投票所に利用者さんを連れて行ったところ、A市とB市では全く対応が違い、B市の対応には憤慨したという内容です。また、今回の会報でも、こまき視覚障がい者の会の会員さんから報告があります。
私たち小牧市の実情はどうなのか、他のまちではどうなのか、まずは、そのことを把握したいと考えています。
そこで、みなさんから、実情をお伺いするために、インターネット上に投稿フォームを用意しました。個人が特定されない形で取りまとめ、担当課との話し合いの場で活用させていただきたいと考えています。メール等でお知らせいただいてもかまいません。ぜひご協力をお願いします。
『選挙のバリアフリーを進めるにあたっての課題調査』投稿フォーム https://forms.office.com/r/cWKNURFkmQ
※(画像)投稿フォームのQRコード。
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●団体活動報告
★こまき視覚障がい者の会。
犬山市内投票所にも「投票支援カード」
10月某日の犬山市公式ライン。この秋の衆院選の案内が添付されている。何気なく開いてみると、何やら見慣れぬ「投票支援カード」の七文字。
なになに? ~投票支援カードとは、犬山市内の投票所(期日前投票所含む)において、お手伝いが必要な方が、投票所の係員に手伝ってほしいことを口頭で伝えることが難しい場合や苦手な場合などにご使用いただくものです。このカードに記入して、投票所の係員に提示していただくと、投票所で説明していただくことなく、必要な支援をスムーズに受けることができます。~ とな。
支援の内容は、投票用紙の代筆、投票所内の誘導、候補者名の代読、その他の四項目。わかりやすい表現や、各漢字のふりがななど、一定の配慮もなされているようだ。
そこで調べてみた。愛知県内では名古屋市をはじめ、近隣の春日井市や江南市、稲沢市など、既に多くの自治体の投票所で、この投票支援カードやコミュニケーションボードの採用が進んでいるらしい。
障害の有無に関わらず、あらゆる場面で、コミュニケーションに不安を感じている者は一定数存在する。何かしら障害を抱えているとすれば、なおさらではないか。
こうした、ほんの些細な「ひとにやさしい」取り組みが、障害者の前向きな社会参加に、あるいは社会全体のバリアフリーへの理解に、つながっていくきっかけとなってほしい。(二見)
◎イベントの案内
「見える人と見えない人のバブリーライフ」 2025年2月8日(土) 小牧市中央図書館イベントスペース。
午前の部10:30から12:00まで。暗闇カフェ、「見えないってどゆこと?カルタ」体験会。
午後の部13:00から15:00まで。見えない人の外出攻略ガイド(トークライブ) 歩行訓練士 坂部司氏。「鉄道落語」 登龍亭獅鉄氏。
入場無料。見える人も見えない人も、どなたでも参加できます。
★小牧市肢体不自由児者父母の会。
秋が駆け足で過ぎてしまい、グッと寒くなりました。今年は会場の都合で、12月8日(日)、少し早いクリスマス会となりました。
感染症が拡がりつつあると報道にあったため、換気に十分注意しての開催です。本当は『ミニ学習会』として防災や成年後見制度などを学ぶ予定もしていましたが、時間が長くなる事へのリスクを考えての企画としました。
参加してくれた方からは「楽しかった」と言ってもらえて本当に良かったです。心配することなく皆で集まる事が出来るようになると良いねと言いながらの音楽会でした。 (上田)
※(写真)会場となったふれあいセンター大会議室で、音楽が流れる中、車椅子に光るブレスレットを飾り、パレードのようにして楽しむ参加者。
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★小牧市難聴・中途失聴者協会。
今年の秋は長かったのか短かったのか?ひと昔前のような四季を感じなくなりました。
9月の例会は2か月ぶり。皆さん酷暑を元気に過ごされたようで、おしゃべりに花が咲きました。今回は「携帯ミニボード作り」。両面テープを使って、簡単できれいにあっという間に出来上がりました。これを使って、会員同士で筆談に慣れてほしい…が願いです。
10月は要約筆記サークルの活動「福祉展」で、来場者の筆談体験に協力をしました。小学校の「福祉実践教室」で要約筆記体験をしてくださった子どもさんや一般の方などに書いてもらい、「難聴者には筆談で」のPRの場です。今年度は1日だけの福祉展でしたが100名超えの方々と交流を楽しみました。普段の行動範囲が狭いので、福祉展のような機会に参加することは刺激をいただけます。
10月20日には、岩崎中学校に於いて開催された『市総合防災訓練』にブースをいただき「知ってください。耳マーク」のテーマで、チラシとティッシュを参加者に配布しました。
11月はゲームやおしゃべりの交流会。新たな難聴者が来室され、既会員とともに楽しいひと時を過ごしていただけました。(古木)
※(写真)『市総合防災訓練』でテントを張ったブースで「知ってください。耳マーク」のPRする会員。岩崎中学校区民・生徒・市・消防団・小牧警察署、陸上自衛隊などが参加して訓練が行われました。
★小牧市おもちゃ図書館きらら。
9月29日(日)、デイサービスひかりで開催された『ふれあいまつり』に、おもちゃすくいと飲み物販売のブースで参加しました。15時から16時30分までの短い時間でしたが、あさひ学園に通う親御さんや地域の皆さんで賑わい、きららのブースにも150人ほどの子どもが参加しました。ここ数年はコロナの影響で、対面でのふれあいを控えながらまつりに参加してきたので、子どもたちの元気な声が聞こえるひと時を、私たちもいっしょに楽しみました。
11月には、きららニュースを発行。12月に開催するあそぼうDAYの告知や、ふれあいまつりの報告、また、おもちゃ図書館のおもち
ゃを借りた方から寄せられた感想や、絵本の紹介『おひざ文庫』を載せて配布をしました。
今後の予定として、12月のおもちゃであそぼうDAYは「きららのクリスマスコンサート」と題し、毎年お招きしているKAKERUさんによるピアノ演奏と、きららのメンバーでクリスマスにちなんだ紙芝居を読みます。
来年1月にはおもちゃの清掃、2月にはあそぼうDAYで「おみせやさんごっこ」を企画中。楽しく遊んでもらえるよう、アイデアを練っているところです。(平手)
※(写真)女の子が、水を張ったたらいの中に浮かんだおもちゃをすくっている様子。
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★ここばりこまき。
11月17日(日)の「ここばりこまきやさしいまち 防災・バリアフリーコンサート」に向けてチラシを作り、各団体や福祉展での配布に取り組み、当日を迎えました。
残念ながら同日に様々なイベントがあるということで、防災関係の方の参加も難しいということでしたが、たくさんの障害のある人たちを含め老若男女70名強の方が集い、ほっこり、ステキな時を皆で共有することができました。
シンガーソングライターの石田裕之さんは神戸の方で、阪神淡路大震災を経験されており、そのとき全国の方に支えてもらったので、自分もその恩返しがしたいと思い活動されてきたそうです。
13年前のバリアフリーコンサートで小牧にお招きしたときは、東日本大震災の後でボランティアのお話など伺いましたが、石田さんは今でも毎月石巻市に行かれているそうです。そして今年起こった能登半島地震のお話でも、泥のかき出しや炊き出しなどをされている様子を伝えてくださいました。何度も行ってきた被災地でのコンサートの経験からか、参加者皆と作りあげる優しいおしゃべりと美しい歌声に、涙が出たり、笑顔になったり・・・。防災に関する大切なお話もされつつ、何よりも普段から地域や周りの人とつながっていこうというメッセージに、会場全体があたたかい気持ちに包まれたように感じました。
そして、ゆっくりでもいいから、巡り会った人たちとともに、日々地道にていねいに続けていくことの大切さを改めて感じ、ここばりこまきや仕事、その他の活動などをまたみんなと一緒に続けていこうと思えたコンサートになりました。
(御手洗)
※(写真)味岡市民センター講堂で、演奏する石田さんと、それを聴き入る参加者。
●インフォメーション
●小牧市障害者団体連絡会では、会員を募集しています。
小牧市のさまざまな障害当事者団体、支援者団体がつながって、いろいろな障害のある人の立場を互いに知りあい、共同して市民に向けて発信していくことで、障害のある人も誰もが暮らしやすいまちづくりを進めていくことを目的に活動しています。活動に賛同していただける団体、個人の方を募集しています。
★正会員(団体のみ 年会費2,000円)、団体賛助会員(年会費1,000円)、個人賛助会員(年会費1,000円)。
※賛助会員は、活動への参加は難しいけれど趣旨に賛同し、イベントへの参加や活動の周知等を通じて応援してくださる会員です。議決権はありませんが、イベント等のご案内を差し上げます。申込みは下記メールアドレスへご連絡ください。
★小牧市障害者団体連絡会加入団体。(50おんじゅん)。
正会員(5団体)ここばりこまき、小牧市おもちゃ図書館きらら、こまき視覚障がい者の会、小牧市肢体不自由児者父母の会、小牧市難聴・中途失聴者協会。
賛助会員(5団体)小牧市聴覚障害者福祉協会、小牧おひさまクラブ、手話サークルおてだま、手話サークルふたば、 全国障害者問題研究会小牧サークルかざぐるま。
●小牧市障害者団体連絡会通信 2024年12月発行。
〒485-0811 小牧市光ヶ丘1の1。 アクシス光ヶ丘4の403。山中(やまなか)。
メール mail@komaki-sdr.sakura.ne.jp
ホームページ http://komaki-sdr.sakura.ne.jp
視覚障害のある方へ、ホームページに、この通信のテキスト版があります。
※(画像)ホームページのQRコード。